今や電車に乗るときは当たり前となったSuicaをはじめとした交通系ICカードの使用。
現在ではスマホをにアプリを入れるだけで利用可能なモバイルSuicaも普及しており、私はこのモバイルSuicaを利用しています。
普段の鉄道移動では”切符を買う”という行動もほとんどしなくなりましたが、Suicaで改札を入り、降りるときには使えなかった…ということも。
今回は、Suicaを利用して乗車し、目的の駅で降りたときにSuicaを使用することができない状況とはどういったときに起きるのか、また私が実際に体験した事例を紹介します。
・Suicaカード一時販売中止の理由・期間・代替案など
・子供用Suicaの特徴(対象年齢や大人用との違いなど)
・子供用Suicaを紛失したときの再発行方法
・限定デザインの記念Suicaを子供用Suicaにできる?
Suicaで乗車して降車時にSuicaを使えない状況
Suicaをはじめとした交通系ICで乗車して降車時に使えなくなる状況としては、普段Suicaを利用して乗車する人たちが、普段とは異なる遠出をするときに、いつものように何も気にせず改札で入場することから始まります。
乗車していてエリア外に乗り越してしまう状況に近くなる(利用できない状況の駅に近くなる)と、車内でアナウンスをされ始めます。
Suicaで入ってしまった以上、私たち乗客は「Suicaを使えないのにSuicaで改札を入ってしまった…」というどうしようもないやるせない気持ちを持ったまま目的の駅へ向かうことになります。
ここではエリア外に出てしまう状況を大きく2つのパターンで紹介します。
パターン1:利用可能エリアをまたがって利用した場合
Suicaをはじめとした交通系ICは、利用可能エリア内完結での利用になります。
エリアをまたがって利用することはできません。またがって利用する場合は、切符を購入して序者する必要があります。
各エリアの表
エリア名 | 備考 |
北海道エリア | SAPICA・Kitaca・ICAS・nimoca |
仙台エリア | |
首都圏エリア | |
新潟エリア | |
東海エリア | TOICA・manaca |
西日本エリア | ICOCA・PiTaPa |
九州エリア | SUGOKA・nimoca・はやかけん |
沖縄エリア |
エリアを跨ぐ例
代表的なものとして、「首都圏エリア→沼津」に行くルートがあげられます。
この路線は「国府津」駅まではSuicaのエリア内となっていますが、国府津駅から先は、東海エリアとなり、Suicaをはじめとした交通系ICの連続した利用が不可になるため、乗車駅で切符を購入する必要があります。
パターン2:Suica利用不可の駅で下車する場合
都会に住んでいる方にはそんな駅があるのかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、Suicaをはじめとした交通系ICを利用することができない駅があります。
最近は無人駅でも、Suicaをタッチする機会が立っている駅もありますが、それでも普及していない場所もありますし、駅舎がそれなりに立派な駅でも、今なお自動改札機ではなく手動改札を行っている駅もあります。そのエリアの近くに住んでいる人にとっては当たり前のことですが、そうでない人にとってはとても衝撃を受ける出来事です。
Suicaで改札を通過したのちにこのような駅で下車すると、Suicaでの改札通過の記録もその場で取り消すことができず、少しやっかいなことになります。
Suicaでエリア外へ乗り越した場合の入場記録取り消し・精算方法
モバイルSuicaのよくあるご質問のページに以下のような記載があったので引用します。
Q:Suicaエリア外へ乗り越した場合の精算方法を知りたい。
A:回答
Suicaで入場しSuicaエリア外へ移動(乗り越し)してしまった場合は、下車駅で改札係員にお申し出ください。この場合、乗車駅からの運賃又は定期券区間外の運賃(きっぷの運賃)を精算いただきます。精算後もSuicaには入場記録が残っているため、別途Suicaエリア内の駅で改札係員に「入場記録の消去」をお申し出ください。
Suicaエリア外への移動においてはSuicaでの入場を見合せ、予め乗車券を購入しご利用ください。
このように、1度現金で支払い、その後ICカードを利用することができる駅で、駅員の方にお願いして入場の解除をしてもらう必要があります。駅員の方も手間ですし、利用者である私たちも時間をよけいにとられることになるので避けたい事態です。
そのような避けたい事態を経験したことがあるので、どのような経緯だったか紹介していきます。
実際にSuicaの入場記録取り消し・精算支払を行った事例(宮島口~防府~新山口)
私が旅行をした際の実際にSuicaを利用できなかった場面から、入場記録の取り消し・精算までについての事例をご紹介します。
こちらの事例は、広島で宮島観光後、時間があったので新幹線を使用するルートを選択せず普通電車に乗車(山陽本線は倉敷駅 – 門司駅間に特急はありません)し、防府で防府天満宮を見て、新山口で友人に会い、その後新幹線で九州に帰宅するルートで起こりました。
なぜこのトラップにハマったか
事の発端は、宮島口でICカードを利用して入場できたことから始まります。
九州在住の為、交通系ICを使用できないエリアがこの先にあることを知らず、「宮島口で使えるんだ。さすが観光地」くらいに想いながらモバイルSuicaを利用して入場しました。
宮島口で利用できることで、その先も、もちろん利用できるものだと勝手に思っていたのです。
しかしながら、山陽本線では新南陽(徳山の隣)~下関で交通系ICを使用できない区間があります。
宮島口からの目的地の防府は、まさにその使用できない区間にありました。
降車駅での対応(運賃の支払)
防府駅で下車し、改札に行くと自動改札機がなく、人が立っている姿が見え、不穏な空気を感じました。
駅員さんに確認をしたところ、案の定Suicaの利用が不可の旨を伝えられました。
そのため、宮島口駅から乗車したことを申告して、料金が確定されたので現金で支払いを行いました。
その時は手持ちがある程度あったためよかったのですが、このような時はある程度長距離の移動になるため、現金が一気に手元からなくなることも多く、そういった点でも事前のICカードの利用エリアの確認は必要と感じました。
精算証明書の発行
現金で運賃を支払うと、精算証明書が発行されます。この精算証明書はSuicaで入場した際の記録を取り消す際に、スムーズに手続きを行うために必要な書類になります。
今回のように交通系IC非対応の駅では、入場記録の取り消しを行うこともできませんので、交通系ICを取り扱うことができる駅で取り消しをしてもらうことになります。
その際、駅員の方に精算証明書を提示します。
再び乗車からSuicaの入場記録の取り消し
防府から次の目的地の新山口へは、もちろん切符を購入して移動しました。
新山口に到着しましたが、在来線窓口ではSuica入場の取り消しはもちろんできませんでした。
しかし、新山口駅は新幹線も停まる駅。新幹線の駅はICカード対応が必須の為、もしかしたら新幹線の窓口では可能なのではと思い、その可能性を感じて新幹線側の窓口に行きました。
新幹線窓口で駅員の方に相談したところ、新幹線窓口では入場記録の取り消しが可能とのことで、無事記録を消去することができました。
同じ新山口駅内でも、在来線は交通系ICが非対応でしたが、同駅の新幹線駅は対応しているという特異な状態があることを知ることもでき、勉強になりました。
Suicaで乗車して利用エリア外に乗り越した場合の入場記録取り消し・精算方法まとめ
Suicaを利用して入場し、利用エリア外で降りた場合でも、駅で現金支払をすることで支払自体完了することができます。
しかし、その後Suicaを利用できる駅で入場記録の取り消しを行うまでは正常な利用ができませんので、取り消しを行うためによけいな時間を取られることになります。
普段とは違う目的地に行くとき(特に街中エリアから離れたり在来線で長距離の移動をする場合)は、Suicaをはじめとした交通系ICを利用できるか一度確認して、スムーズな移動をしていきましょう。
また、遠出をするときは予算プラスアルファの現金を手元に持っている方が安心です。