阪神優勝の道頓堀飛び込みの奇跡の1枚や共同通信松嵜未来さんの凄さを語る | くまっちアンテナ

阪神優勝の道頓堀飛び込みの奇跡の1枚や共同通信松嵜未来さんの凄さを語る

阪神優勝の道頓堀飛び込みの奇跡の1枚や共同通信松嵜未来さんの凄さを語る イベント
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2023年9月15日に阪神タイガースが18年ぶりに優勝しました。

この日は阪神タイガースの優勝を機に、道頓堀に人が飛び込むと予想され、飛び込まないように厳戒態勢で警備がされていました。

そのような中、道頓堀に男性がダイブをした瞬間を共同通信が撮影し、公開しました。

本来なら完全に叩かれてしまうはずなのですが、奇跡の1枚といわんばかりのあまりの写真の良さに反応も様々。

奇跡の1枚と思ってしまうそのすごさについて、要素ごとに分解して検討をしてみました。

また、写真の撮影者は、共同通信社の松崎未来さんです。

甘利にもすばらしい写真だったため、どのような方か実際に調べてみました。

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共同通信が撮影した阪神優勝の道頓堀飛び込みの奇跡の1枚の凄さを検証

こちらの写真は、共同通信が撮影した阪神優勝の道頓堀飛び込みの奇跡の1枚です。

飛込自体は禁止な為、こちらを掲載すること自体に否定的な意見もありました。

しかし、この写真を見たかなりの人は「飛込自体はだめだけど、この写真がすばらしすぎてつい感想を言ってしまう」というような人が続出しました。

わたしもこの写真を見た瞬間、プロの凄さを感じ唸ってしまい撮影者のファンになってしまったひとりです。

写真については人それぞれ様々な解釈がありますが、どの点がすばらしいか、個人の感想として検証をしていきたいと思います。

共同通信が撮影した阪神優勝の道頓堀飛び込みの奇跡の1枚の構図がすごい

この写真をみて1番最初に思うことは、構図・構成の凄さです。

道や川を大きく3つのエリアにわかりやすくわけて構成されています。

  1. 漆黒の道頓堀川
  2. 戎橋下遊歩道
  3. 戎橋(写真手前の有名な歩行者専用の橋)

また、エリアではありませんが、看板の光を利用して、写真左側に区切りを入れることで、この写真がより締まった雰囲気を出してくれています。

構成のエリアごとにそれぞれストーリーを感じることができる

それぞれのエリアで感じることができるストーリーや思い浮かべることなどを自分なりに起こしてみました。

1.漆黒の道頓堀川

漆黒の道頓堀川に白いTシャツを着た男性がダイブする瞬間の一番象徴的で最初に目がいくエリアです。

夜なので道頓堀川の川面の色が漆黒になっており、そこに白い系統のい服を着た男性がとびむことにより、黒と白の対比がくっきりと行われています。

彼の満面の笑みから、道頓堀の周辺が阪神タイガースの優勝で街全体が明るく盛り上がっていることを推察することができます。

(飛び込み禁止となっている場所で飛び込んでいるという行為自体は肯定できるものではありませんが…)

2.戎橋下遊歩道

この遊歩道ではカメラやスマートフォンをほとんどの人が飛び込む男性に向けて、それぞれ動画や写真を撮っています。

皆の視線が飛び込む男性の一点に集まり、してはいけないけどしてしまっている行為を見届けようという気持ちがそうそうできます。

また、しっかりとした機材を持っている人もちらほらと写っていて、メディアに関係する人たちもこの場所からスクープを撮ろうという気持ちが伝わってきます。

3.戎橋

戎橋は警察の警備も入り、写っている警察官の人数だけでも、「戎橋から絶対に飛ばさせない」という意思が伝わってきます。

しかしながら戎橋下の遊歩道から飛び込む男性が現れ、戎橋の一番外側で欄干にうでを添えながらその様子を見ている警察官は表情こそ見えませんが、「あ、あいつとびやがったな」という言葉が聞こえてきそうな写真でした。

歩行者専用の戎橋については、警官が厳戒態勢を敷いていた事もあり、戎橋に集まった人の多さを撮るためにスマホを掲げたり、阪神タイガースの優勝で思い思いに喜びを表現する姿を確認できました。

道頓堀飛び込みの奇跡の1枚は黄金比になっている

上記投稿では、黄金比を使用してつくられてる渦巻の線(フィボナッチスパイラル)を用いて、この写真に黄金比が組み込まれていることを説明しています。

黄金比は見たときに自然と綺麗に思える比率にもなっており、私たちに訴えかけてくるパワーがとても強いものになっています。

遊歩道からのストロボの光を利用しさらに被写体が鮮明に

共同通信の写真のよさをさらに引き立てているのは、遊歩道から撮影をしていた人が使用していたフラッシュの光です。

背中からフラッシュを浴びせられたことで、白色の服がより強調され、暗い道頓堀川との対比がこれほどかというくらいにされています。

写真を撮影した後に現像である程度は調整を行っても、背中からのフラッシュの有無で印象が相当違っていたと思います。

撮影をする方は、あの写真を撮る前に何度も状況を確認していたと思うので、かなり難しいことではあるのですが、もしかしたらストロボの光も拾えたら…という思惑も実際にあったかもしれません。

対岸から撮影された動画で実際にどのような飛び込みだったか確認!

こちらの投稿では、対岸から撮影された飛び込み時の動画が撮影されていました。

動画を見てみると、飛び込んだ男性の背後から連写で撮影している方がいらっしゃいます。

こちらの方が共同通信の写真でフラッシュをたいていた方なのではないかと思い調べてみました。

このときの写真が掲載されていました。

ニッカンスポーツの清水貴仁さんのようです。

清水さんのカメラのフラッシュが、写真をよりすばらしい位置に引き上げてくれたのではないかと思います。

ストリートビューで見ると恐らくこのあたり

こうやってみると、共同通信の方が場所の選び方もいかにすごかったかということが推察されます。

撮影条件から推察されるギリギリまで絞り込まれたカメラの設定

道頓堀飛び込みの撮影が行われたのはもちろん夜です。

カメラにとって暗い条件は大敵であり、瞬間を逃さないためには、撮影時にカメラの設定を絞り込んで調整していく必要があります。

ある程度以上の望遠レンズで撮影を行っているため、いくら遠方をメインに撮影しても、絞りを開放というわけにはなかなかいかないと思います。

その場合、F値による設定が少し暗くなってしまいます。

また、道頓堀にダイブをする人を撮ることも任せられているミッションのはずなので、飛んで落下する人が被写体ブレを起こさないところまでシャッタースピードを速くする必要があります。

シャッタースピードを速くするということは、設定的に暗い方向に走ってしまいます。

掲載前の現像作業で、明るさはある程度思い通りになることもありますが、被写体ブレやボケ感については修正することができません。

撮影時はISOで調整をするのですが、高すぎるとノイズが発生してしまうので使い物にならない場合もあるのでギリギリを攻めることが必要です。

これらを考えたうえでもう一度写真を見たとき、狙ったものを狙った通りに撮影できたという想いを写真から受け取ることができました。

暗所での動体撮影設定の考え方を、私が趣味で撮影している「アイドルライブ撮影」を例にして、各種設定(シャッタースピード絞りISO)について考察したページがあります。
ジャンルこそ違いますが、暗所での動体撮影の考え方は同じですので、気になる方は各種設定項目に張られているリンクからご覧ください。

共同通信が掲載した道頓堀飛び込み奇跡の1枚の撮影者松嵜未来さんについて

道頓堀飛び込みの奇跡の1枚といわれる写真の撮影者である松嵜未来さんについて、どのような方か調べてみました。

道頓堀ダイブ奇跡の1枚の撮影者は共同通信の松嵜未来さん

共同通信の写真部が運営しているInstagramより、撮影者が判明しました。

撮影者は松嵜未来さん。

共同通信に入社する前は日大の新聞部に所属し、スポーツを中心に撮影されていたようです。


X(旧Twitter)で共同通信写真部の投稿を確認していると、野球や水泳などの写真が松嵜さんのものとして多く見受けられました。

スポーツというやり直しのきかない一瞬を切り取る現場で主に活動をされているということで、動体撮影にもかなりの経験や勘所があると推察されます。

飛込競技の写真もとても迫力があるものを撮影されていて、道頓堀のダイブを狙う撮影者としての経験値も申し分ない方だったということを感じました。

松嵜未来さんの写真にかける熱い想い

松嵜未来さんは、共同通信社の採用サイトで、「共同通信社で働く人」として紹介されています。

その中で、写真にかける並々ならぬ想いを語られていました。

写真は勝ち負けがはっきりしているなと、いつも感じます。同じ時間、同じ現場にいて、同じ人物を撮っていたはずなのに、出来上がった写真を見比べると、 他のカメラマンに「負けた」と思わされることが多いです。駆け出しの私に足りない技術は何か。撮影した方に素直に聞いて、研究を続けています。
今日は18時からパ・リーグの日本シリーズ進出を決める試合。15時に球場について機材セット、最終確認。試合開始後は、撮影しながら送信。 21時半に勝敗が決まり、最終送信作業。24時に帰社。データ整理や配信写真の確認作業。26時に家路へ。 写真を見返しては、いつか「自分の方がいい写真を撮った」と思えるようにと、なにくそ根性で過ごす日々です。

引用:共同通信社採用サイト(https://www.kyodonews.jp/saiyou/person/03.html)

このインタビューを拝見し、写真にとにかくストイックに向き合い、日々研究を重ねられてきたということを強く感じました。

「奇跡の1枚」と言えば世間は「たしかに奇跡的に偶然に撮れててすごいなー」くらいで終わる方も多いと思います。

ただ、私も趣味とはいえ、アイドルライブを真剣に撮影してきた者の端くれとして、道頓堀飛び込みの奇跡の1枚と言われる写真からは、彼女の綿密な計算や日々の研究から導き出されたものや、経験からくる当日の直感の凄さを感じました。

写真を見て撮影者の実力をまざまざと見せつけられたという感覚を持ったと同時に、何度見てもホレボレする写真だなと見返しています。

松嵜未来さんの過去に撮影された写真も、一目見ただけでメッセージ性を感じるものばかりで、明確に伝えたいものが根本にあるんだなと感じるものばかりでした。

これからも松嵜未来さんの写真を見れることを楽しみにしていきたいと思いました。

【追記】松嵜未来さんが語った実際の経緯

これまでは私の想像で「こうではないか」ということでこのページを作成して公開しましたが、その後、共同通信・大阪支社のnoteに

プロ野球阪神が18年ぶりにリーグ優勝した夜、道頓堀で起きた「アレ」、どないして撮ったん? 担当カメラマンに聞きました

が掲載されましたされました。

経緯の詳細につきましては、ぜひ共同通信大阪支社のnoteを御覧ください。

そのなかで、この記事で私が考えていた考察に絡めた部分についてのみご紹介させていただきます。

また、前述の私の考察については、このような発表が行われる前でしたので、外野が考えた考察としてそのまま残させていただきます。

真実はnoteよりご確認ください。

シャッターを切った瞬間の実際の状況

400mmの望遠レンズで覗いていると、道頓堀川の遊歩道で川から引き揚げられる人が見えました。「あぁ、飛び込んだのか…」

戎橋の上では引き続き、川に飛び込むのを警戒して、両サイドに隙間なく警察官が並んでいます。その間で二つのグループが輪になってアレを祝う「2次会」が行われ、各選手の応援歌を次々に絶叫します。

「カオス」
その言葉以外、思い浮かばない状況です。

この状況を、写真1枚で表せないものか。

そう考えて、アングルを頭の中で考えていたときでした。

「あ、飛び込む」

そう思ってシャッターを切った時には、

レンズの先の人影は、遊歩道から浮かび上がっていました。
引用:共同通信大阪支社note(https://note.com/kyodonews_osaka/n/n79d4c04a967b)

使っていたSONYのα1には、遊歩道から撮影するカメラマンの「もらいストロボ」を受け、海老反り姿勢のはじけんばかりの笑顔が映っていました
引用:共同通信大阪支社note(https://note.com/kyodonews_osaka/n/n79d4c04a967b)

構図については、カオスな状況を表現するために思案をしていたとのことでした。

そんな中男性が飛び込んだときに反応し、その中にもらいストロボを受けて笑顔の男性がしっかりと写っていたとのことです。

カオスな状況を表現するというテーマがあったからこそ、戎橋や遊歩道などの異なる雰囲気が一同に会するものとしてしっかり表現がされていたのではないかと思います。

そこに男性が飛んできたことで最大限にカオスになっている状況が整ったということですね。

公式noteには、実際に使用された写真以外にも、連続でシャッターを切ったもののうち3枚が公開されています。

もらいストロボの想定は全くされていなかったようですが、こちらがあるとないのでは印象がかなり変わるということは見ていただけるとわかりやすいと思います。

松嵜未来さんが写真をデスクに送った時の想い

正直、撮影前までは飛び込む人を撮影しても写真を会社に送るつもりはありませんでした。警察から注意喚起が出ているように危険な行為なので、推奨できるはずもありません。何か大きなトラブルが起きてしまい、必要に迫られた場合だけ送ろうと思っていました。ですが、レンズの先の彼は、あまりにも幸せそうな顔をして飛んでいました。警察官が戎橋を完全に封鎖する中、遊歩道から、手足をきれいに伸ばし、飛んでいきました。この写真を会社に送らない選択肢は、当時も今も、私の中にはありませんでした。
(松嵜カメラマンの思い)
引用:共同通信大阪支社note(https://note.com/kyodonews_osaka/n/n79d4c04a967b)

やはり元々飛び込む人の写真を送る予定はなかったようです。

しかし、あれほどの素晴らしい写真が撮れてしまったら、会社に送らないという選択肢は、きっと私が同じ立場に立たされたとしてもないと思ってしまいました。

「助長しているのか?」と言われても、飛び込み事態に対しては、やめてほしいと明確にメッセージを共同通信の方も出されています。

 繰り返しになりますが、松嵜カメラマン自身、あの一瞬を撮影できたことは「カメラマン冥利に尽きる」と感じている一方で、道頓堀川への飛び込みは大変危険な行為なので、絶対にやめてほしいと思っています。われわれ大阪支社全職員共通の思いです。
引用:共同通信大阪支社note(https://note.com/kyodonews_osaka/n/n79d4c04a967b)

今回は様々な偶然が重なっただけで、本来なら使われることは無く、大きなトラブルが起きてしまい、必要に迫られた場合のみ使用を考えていたとのことですので、そのことも含めて、飛び込みは絶対にやめましょう。

次回以降で飛んだ人が掲載された時は、大きなトラブルが起き、安全も保障できない場合があるときのみになると思います。

完全に飛び降り損です。

日本シリーズで起きる可能性があるソレのときは絶対に飛ばないでください!

阪神優勝の道頓堀飛び込みの奇跡の1枚や共同通信松嵜未来さんの凄さを語るのまとめ

共同通信が掲載した道頓堀飛び込みの奇跡の1枚とも言われる写真は、共同通信社の松嵜未来さんが撮影した写真でした。

松嵜未来さんはスポーツを中心に撮影を行っており、過去に撮影された写真も素晴らしいものばかりでした。

今回の道頓堀の飛び込みの写真は、飛び込みを助長するものになるのではないかという周囲の批判も、公開したうえで、松嵜未来さんや共同通信がしっかりと助長するものではないと否定。

そういうことを思われたとしても表に出さないわけにはいかない最高の写真でした。

私自身、すっかり松嵜未来さんの写真のとりこになってしまいました。

これからも素晴らしい写真をたくさん見せていただけることを楽しみにしています。

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